中川 友喜 Pococha事業部プロダクト部ビジネスインテリジェンスグループ  グループリーダー

中川 友喜 Pococha事業部プロダクト部ビジネスインテリジェンスグループ  グループリーダー

今までのキャリアとPocochaに入社したきっかけを教えてください。

前職である家庭用ゲーム会社でのオンラインゲームプランナーとしての経験から、「数字やデータに基づき、ゲームをより面白くし、事業へ貢献する」という想いを強く抱き、2016年にDeNAへ中途入社しました。以来、データ分析を専門領域とし、その道を一筋に歩んでいます。

DeNAでのキャリアは、モバイルゲーム事業におけるデータ分析業務から始まり、9年目を迎える現在まで、数々のプロジェクトに携わってきました。複数のゲームタイトルにおいて、データ分析を起点とした施策改善や運営戦略への提言を行い、事業成果に貢献。また、海外の先進的なゲームUXの知見を取り入れたUXリサーチの推進や、ゲーム事業の中長期戦略を策定するための市場調査、マクロトレンド分析、競合分析、他社成功タイトルのUX分析など、戦略的な意思決定を支えるための多角的な分析業務も遂行してきました。 特に行動データや定量分析から得られる示唆のみならず、定性情報をも含めた幅広い「情報」をプロダクトやサービスの意思決定に活かすための取り組みには、深くコミットし続けています。

昨年度からはPocochaに異動し、ビジネスインテリジェンスチームのマネージャーとして、これまでに培ってきた経験と情熱を注ぎ、データ・インフォームドな事業運営を牽引しています。

Pocochaではどのような業務を担当していますか?

Pocochaでは、ビジネスインテリジェンスチームのマネージャーとして、メンバーの育成と能力開発を最優先に考え、チーム全体のパフォーマンス向上に尽力しています。その傍ら、計量社会科学の知見をビジネスに実装する専門チーム(ソーシャルDSチーム)も管轄しており、時には自らもプレイヤーとして特定の分析プロジェクトに深く関わることで、事業にコミットしています。

私が率いるビジネスインテリジェンスチームは、プロダクト開発、マーケティング、事業管理の各領域において、メンバー一人ひとりが自律的に活動し、専門性を発揮しています。彼らは、それぞれの領域でタッグを組むプロダクトマネージャーやプラットフォームマネージャーと密に連携。施策実行の是非を判断するためのビジネスインパクト試算、KPIの設計、企画を深めるための現状分析やパラメータ設計、そして実施した施策の効果検証といった多岐にわたる場面で、データに基づいた「客観的」な意思決定を支援しています。

Pocochaは組織規模が大きく、あらゆる業務においてデータと分析も踏まえながら意思決定を行う文化が根付いています。大局的な戦略から個々の施策の細かなパラメータ設計に至るまで、その全てを網羅的に把握することの難しさに日々向き合っていますが、それ以上に、この多様かつ膨大なデータを駆使して、事業の重要な意思決定にいかに貢献できるかを探求することに、大きなやりがいと醍醐味を感じています。

Pocochaで働く魅力や醍醐味、またチャレンジに感じることは?

先に触れた通り、Pocochaは大規模な組織でありながら、あらゆる業務においてデータと分析も踏まえながら意思決定をする文化が深く根付いています。そのため、ビジネスインテリジェンスチームの業務もまた、量・質ともに非常に多岐にわたり、メンバーそれぞれが担当領域において自律的にミッションを遂行しています。これは確かにチャレンジングな側面もありますが、見方を変えれば、各メンバーが大きな裁量と自由度を享受し、自身の専門性を最大限に活かして事業にダイレクトに貢献できる、またとない環境であると言えます。

加えて、Pocochaの核心とも言えるライバーとリスナー間のインタラクションや、そこから生まれるユニークな「ナラティブ(物語的体験)」の結果をデータとして捉え、分析可能な形に昇華させるプロセスは、単純な手法では解き明かせない複雑さを伴います。また、エンターテインメントとしての人間の感情の機微や主観的な体験に対し、データ分析というアプローチでいかに深く切り込み、本質的な理解を得るかという点も、常に私たちに課せられた刺激的な課題です。

このような環境は、高度で複雑な問題解決や分析に挑戦したいと考える探求心旺盛な方々にとって、まさに格好の舞台と言えるのではないでしょうか。Pocochaには、知的な挑戦と成長を求める人々を惹きつける魅力があります。

今後、目標にしていることは?

Pococha、ひいてはライブ配信サービス固有のデータ分析の難題に取り組むと同時に、ビジネスインテリジェンスチームは事業運営の根幹に関わるもう一つの重要な課題にも対峙しています。それは、単純ではないビジネスモデルと多様な指標群の中から、事業全体のKPIを適切に管理し、戦略が計画通りに進んでいるかを評価、逸脱があればその要因を突き止め、迅速に軌道修正へと繋げることです。このミッションは、まさに私たちの専門知識と分析力が試される場であり、今後一層その精度と影響力を高めていきたいと考えています。

折しもDeNAは、近年の生成AI技術の目覚ましい発展を受け、「AI All in」という旗印のもと、全社レベルで事業および業務におけるAI活用を急速に推進しています。この動きと軌を一にし、Pocochaのビジネスインテリジェンスチームも、生成AIを用いた分析業務の革新に積極的に取り組んでいます。分析レポートの自動化やコード生成の効率化に留まらず、ユーザーの行動ログ、コメント、会話記録、動画内の画像といった多種多様なデータを統合的に分析するマルチモーダルなアプローチなど、その活用範囲は広がり続けています。

今後、私たちは事業全体のKPIマネジメントの高度化に加え、こうしたAI技術をフル活用した分析手法の確立と業務効率の飛躍的な向上に、より一層力を注いでいきます。生成AIの進化が多くの職種で提供価値のあり方を変えつつある中で、私たちビジネスインテリジェンスチームのメンバーも、変化の先を見据え、どこに新たな価値提供の力点を置くべきかをマクロな視点から深く洞察し、具体的な行動として示していく決意です。